業績2021.02.08
山本麻紀先生の論文がEnvironmental Health and Preventive Medicine誌にAcceptされました!Lower albumin levels are associated with frailty measures, trace elements, and an inflammation marker in a cross-sectional study in Tanushimaru
アルブミン値は、栄養状態を示すと言われますが、より低い値と関連する因子の検討は、特に一般住民においては十分に行われていません。そこで、我々はより低いアルブミン値と主にフレイルに関連する因子、微量元素、炎症マーカーに属する因子を中心に、その関連を検討しました。
2018年に福岡県田主丸町で行われた、一般住民検診の受診者1,368人に対し、アルブミン値、微量元素、炎症マーカー、ホルモン(IGF-1, GH)などの採血に加え、5m歩行時間、握力、MMSEによる認知機能検査、及び心エコー、頚動脈エコーなどの画像検査を行いました。アルブミン値は、以下の4つのグループ、G1 (3.2-3.9mg/dL), G2 (4.0-4.3mg/dL), G3 (4.4-4.6mg/dL), and G4 (4.7-5.3mg/dL)に分けました。
その結果、グループG1では、最も認知機能などの検査結果が悪くでましたが、アルブミン値が正常なG2-4においても、より有意なトレンドを持って、アルブミン値が低い群ほど検査結果が悪くでました。ステップワイズ法における重回帰分析の結果、血清アルブミン値は、年齢(負)、血圧、eGFR、MMSE、握力、高感度CRP、GH(負)、IGF-1、微量元素(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛)と有意に関連していました。
より低いアルブミン値は、その値が正常範囲であっても、フレイルに関連する因子、微量元素、炎症マーカーに関する因子と有意に関連することが一般住民検診における横断研究の結果において示されました。
山本麻紀先生おめでとうございます!