業績2021.01.27
豊増謙太先生の論文がJournal of Cardiology誌にAcceptされました!Impact of combined elevations of homocysteine and asymmetric dimethylarginine on all-cause death: - The Tanushimaru Study -
以下、論文の要約です。
ホモシステインとasymmetric dimethylarginine (ADMA)は、共に内皮機能障害を誘発します。しかし、両者が上昇した際の総死亡に与えるインパクトは知られていません。我々は、そのインパクトの強さについて、一般住民を対象にした疫学研究で明らかにしました。
対象は、517名(男性224名、女性293名:平均年齢:62.8歳)で、1999年に田主丸町で行われた住民検診で、ホモシステインとADMAの両方を測定しました。我々は、この517名を20年間追跡し、Cox比例ハザードモデルを用いて、総死亡に及ぼす影響を検討しました。
平均、17.7年の追跡調査において、182名(35.2%)が死亡しました。年齢、性別で補正したCox解析の結果、ホモシステインは有意に総死亡に関連していました(p=0.028)。ホモシステインとADMAを4分位に分けた際、層化モデルは総死亡に対して、両者の相乗的な影響を及ぼしました。
本研究は、本邦の一般住民検診において、ホモシステインとADMAを両方ともに測定した初めての研究であり、我々は、疫学研究で両者の上昇が総死亡に及ぼす大きなインパクトを初めて明らかにしました。
豊増謙太先生おめでとうございます!