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杦山陽一先生の論文がInternational Journal of Cardiologyにアクセプトされました!

2025.5.2

[タイトル]
Utility of liver stiffness for the classification of portopulmonary
hypertension in precapillary pulmonary hypertension
[雑誌名]
International Journal of Cardiology
[論文趣旨]

門脈性肺高血圧症(PoPH)は、門脈圧亢進症により肺動脈性肺高血圧症を呈した病態です。PoPHは肺高血圧症の治療が進歩した現在でも生命予後が不良であり、早期診断および早期治療が求められています。しかし、PoPHは侵襲的カテーテル検査による肝静脈楔入圧の計測から門脈圧亢進症を確認し、肺高血圧症の基礎疾患を網羅的に検索して特定する必要があり、非侵襲的かつ簡便な診断方法が確立されていないことが課題です。

本研究では、PoPHの非侵襲的診断法として超音波検査による肝硬度測定(FibroScan®)の有用性を検討しました。前毛細血管性肺高血圧症と診断された46例を対象に、PoPH群(6例)と非PoPH群(40例)に分類し、肝硬度を比較しました。その結果、PoPH群では非PoPH群に比べて肝硬度が有意に高く(12.8kPa vs 4.15kPa, P<0.001)、肝硬度8.50kPaをカットオフにすることで高い精度でPoPHを鑑別することができました(AUC 0.979)。一方、従来の肝線維化指標であるFIB-4 indexやALBI scoreはPoPHの鑑別には有用ではありませんでした。本研究から、肝硬度測定はPoPHを鑑別する補助診断ツールとして有用であることが示されました。

杦山陽一先生、おめでとうございます!

International Journal of Cardiology

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