業績2023.01.23
野原正一郎先生の論文がHeart and VesselsにAcceptされました!<タイトル>
Risk factor structure of heart failure in patients with cancer after treatment with anticancer agents 〜Assessment by big data from a Japanese electronic health record
<著者>
Shoichiro Nohara, Kazuo Ishii, Tatsuhiro Shibata, Hitoshi Obara, Takanobu Miyamoto, Takafumi Ueno, Tatsuyuki Kakuma, Yoshihiro Fukumoto
<雑誌名>
Heart and Vessels
<論文要旨>
本研究はDPCビッグデータを用いて抗がん剤投与後のがん患者19万人において心不全合併の実態とリスク因子についての検討を行った研究です。
近年、がん患者の予後改善に伴うがんサバイバーの増加、及び心疾患の合併は重要な問題となっていますが、リアルワールドにおける実態については未だ不明です。我々は国内291施設から取得したDPCデータを用いて解析を行い、結果、抗がん剤投与後の心不全発症率は4.0% 、また、機械学習を用いた決定木分析により、これらは年齢群別に異なる複雑な心不全リスク構造を有することを明らかにしました。
本研究で得られた知見は、がん患者のより良い転帰を目指す上で重要であると同時に、このようなビッグデータを用いたアプローチは今後、様々な分野における研究課題解決のための有用なツールになると考えます。
本研究の実施にあたり御指導・御尽力頂きました公立諏訪東京理科大学の石井一夫先生、本学バイオ統計センターの角間辰之先生、小原仁先生、宮本貴宣先生、またこのような貴重な研究機会を与えて頂きました当科の福本義弘先生、上野高史先生に心より感謝申し上げます。
野原正一郎先生、おめでとうございます!