業績2022.11.30
石﨑勇太先生の論文がEuropean Journal of Pharmacology誌にAcceptされました!<タイトル>
RTA-dh404 decreased oxidative stress in mice ischemic limbs and augmented efficacy of therapeutic angiogenesis by intramuscular injection of adipose-derived regenerative cells in the limbs
<雑誌名>
European Journal of Pharmacology
<論文要旨>
閉塞性動脈硬化症などの末梢動脈疾患による重症下肢虚血状態によって下肢切断を余儀なくされている患者さんは少なくありません。私たちの教室は、そのような患者さんを救済するための治療法として期待されている脂肪組織由来再生(幹)細胞(adipose-derived regenerative cells: ADRCs)筋注投与法による血管新生療法を実施できる数少ない教室の一つです。
石﨑先生は虚血下肢動物モデルを用いた実験で、虚血組織中に投与されたADRCsが組織中の酸化ストレスによって死に至っており、その血管新生増強能力を十分に発揮できていないことを発見しました。そして、抗酸化ストレス作用を有するバルドキソロンメチル類似物質の経口投与が虚血骨格筋組織中の酸化ストレスを軽減し、同虚血組織内に筋注投与されたADRCsの生存率を向上させることを示しました。さらに、その細胞生存率向上が血管新生療法効果の増強に貢献することを示しました。ADRCsに限らず、何らかの血管新生細胞筋注投与による血管新生療法を行う際は、バルドキソロンメチル経口投与による虚血組織の前処置を行うことが望ましいかもしれません。
石﨑先生、おめでとうございます!