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業績2021.07.06

柴田 怜 先生の症例報告論文がKurume Medical JournalにAcceptされました!

〈論文名〉

Discontinuation of intravenous catecholamine by ivabradine in a patient with decompensated heart with low cardiac output syndrome

〈著者〉

Ryo Shibata, Jinya Takahashi, Hiromi Sato, Munehisa Bekki, Kodai Shibao, Hideya Sato, Shoichito Nohara, Akihiro Honda, Naoki Itaya, Hidetoshi Chibana, Yoshihiro Fukumoto

〈論文概要〉

これまで心不全の標準治療薬としてはACE阻害薬、ARB、β遮断薬、利尿剤などが用いられてきましたが、依然として心不全を含む心疾患は日本人の死因別死亡総数で悪性新生物に次ぐ2位を占める予後不良な疾患であり、既存の治療薬以外に新薬の開発が求められています。イバブラジンはペースメーカ細胞特異的に阻害するとされており、左心室収縮機能や血圧に影響を与えることなく、心拍数のみを減少させる新機序の心不全治療薬です。しかし、心原性ショックや高度左室機能障害への効果や安全性は不明なままです。本症例は、NYHAクラスIV,LVEF18%,著明な低心拍出状態の患者で、既存の心不全治療ではカテコラミンの持続投与からの離脱が困難であったことから、慎重に経過を管理しつつイバブラジンを導入しました。その結果、劇的な心拍出量の上昇および循環動態の改善を認め、カテコラミンの持続静注を中止することができました。また明らかな有害事象も認めませんでした。 

イバブラジンはこれまでの国内外の臨床試験において、LVEF:35%以下、NYHAクラスⅡ〜ⅣのHFrEF患者での有効性や安全性が確認されましたが、より重症患者への有効性や安全性は不明なままです。本症例のように洞性頻脈に加えて低血圧傾向、低心拍出量を伴う重症のHFrEF患者であっても、慎重なモニタリングのもとでイバブラジンを使用することは、臨床的に有効かつ安全な治療であると考えられました

柴田先生、おめでとうございます!

 

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