業績2021.05.18
佐藤宏美先生のCase ReportがThe Kurume Medical JournalにAcceptされました!<論文タイトル>
Rapidly Moving Vanishing Tumor of the Lung after Open-heart Surgery
<共著者>
Hiromi Sato, Jinya Takahashi, Munehisa Bekki, Ryo Shibata, Kodai Shibao, Hideya Sato, Shoichiro Nohara, Akihiro Honda, Naoki Itaya, Hidetoshi Chibana, Yoshihiro Fukumoto
<論文要旨>
開胸術後の心不全で入院となった症例に関する報告です。本症例では、仰臥位での胸部レントゲン撮影で右肺に限局した円形陰影がみられ、数分後の立位撮影で完全に消失していました。胸部レントゲン写真におけるvanishing tumorは良く知られていますが、本症例のように体位によって胸水が急速(分単位)に出現・消失する報告は今までになく、希少な症例と考えられました。急速に移動する胸水は低粘度の漏出性胸水と予測され、実際に心不全治療後に胸水は立位臥位ともに消失しました。臨床現場では滲出性胸水か漏出性胸水か性状判断する際に胸腔穿刺を行うことが多いですが、胸腔穿刺にはリスクを伴います。今回のように、同時期の体位を変えた胸部レントゲン撮影は、胸水の性状を予測できるツールの一つである可能性があることにも言及しました。
佐藤先生、おめでとうございます!