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業績2021.05.11

森川渚先生の論文がHypertension誌にAcceptされました!

<論文タイトル>

Serum Urate Trajectory in young adulthood and incident Cardiovascular Disease Events by Middle Age: Coronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA) Study

 

<共著者>

Nagisa Morikawa, Michael P. Bancks, Yuichiro Yano, Masanari Kuwabara, Angelo L. Gaffo, Daniel A. Duprez, Myron D. Gross, David R. Jacobs Jr

 

<論文要旨>

血清尿酸値は中年や高齢者において、心血管病(CVD)発症と関連すると言われています。しかし、若年の血清尿酸値のtrajectory(経時的変化パターン)や、それとCVD発症との関連はよく分かっていませんでした。そこでCoronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA)では、ベースライン時 (Year 0)、10年後 (Year 10)、15年後 (Year 15)、 20年後 (Year 20)の4回、尿酸値を測定していた3563人 (Year 0の平均年齢:25.1±3.6 (18-30) 歳、アフリカ系アメリカ人:46.3%、女性:56.1%) において、SAS PROC TRAJを用いて男女別の血清尿酸trajectoryを同定することとしました。CVDイベントは、Year20以降発症した冠動脈疾患、心不全と脳梗塞と定義し、そのハザード比を測定しました。

結果、我々はlow-stable (1251人)・moderate-stable (1761人)とhigh-increasing (551人)の3つのtrajectoryを同定しました。10.6年の追跡期間において、157のCVD発症を認め、High-increasing trajectory群は、low-stable群と比較して2.89 (95%信頼区間:1.88-4.43) 倍のCVDリスクの増大を認めました。この関連性は、若年の収縮期血圧で補正すると弱まりました。結論として、若年期の血清尿酸値のhigh-increasing trajectoryは中年期のCVD発症と有意に関連し、その関連性は若年期の血圧によって大きく影響を受ける可能性があると考えられました。

 

<謝辞>

ミネソタ大学留学中に本論文の作成にあたり、終始丁寧な解析の指導をしてくださった共著者の矢野裕一朗先生(横浜市立大学附属病院 次世代臨床研究センター)、Dr.Bancks、また尿酸全般に関する研究の指導・助言をしてくださった桑原政成先生(虎の門病院 集中治療科・循環器センター内科・高齢者総合診療部)、Dr. Gaffo、Dr. Duprez、そして最後まで忍耐強く研究の指導をしてくださった指導教官のDr. Jacobsに心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

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