業績2021.02.15
緒方詔子先生の論文がJournal of Nuclear Cardiology誌にAcceptされました!Carpal tunnel syndrome as an early red-flag sign of ATTRwt amyloidosis
アミロイドーシスは、アミロイド蛋白が全身組織に沈着して細胞・組織・臓器の機能障害を引き起こす疾患です。初発症状は全身倦怠感、体重減少、多発するしびれ、立ちくらみ、浮腫などの非特異的な症状であり、診断が遅れることも少なく、高い死亡率に繋がっていました。しかしながら、近年、トランスサイレチン型アミロイドーシスに対する疾患修飾薬が開発され、トランスサイレチン型アミロイドーシス心筋症の生命予後や生活の質が改善されています。
今回、緒方先生は手根管症候群に対する外科的手術の際の生検からトランスサイレチン型アミロイド蛋白が確認された症例では、心アミロイドーシスに特徴的な心電図所見や心エコー所見が乏しくても、心内膜心筋生検にて早期に心アミロイドーシスの診断に至る可能性があることを報告しました。
早期に心アミロイドーシスと診断し、早期に治療を開始することが生命予後に影響すると考えられており、注意深い診察による手根管症候群の検出がトランスサイレチン型アミロイドーシス心筋症の早期診断に寄与する可能性があることを示した貴重な報告です。
緒方詔子先生、おめでとうございます!