業績2021.02.03
森川渚先生、阪上暁子先生、山本真衣先生が文部科学省令和2年度科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特性対応型)」の「内村助成金」を獲得しました!久留米大学は文部科学省の令和2年度科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特性対応型)」に選定されており、「内村助成金」はその事業のひとつとして女性研究者の支援を目的に創設されました。
この度、当科より3名の先生の研究課題が採択されました。
森川渚先生「一般住民において血清オレキシン値は認知機能と関連するか」
阪上暁子先生「一般住民における身体活動量と血清肝細胞増殖因子(HGF)に関する疫学研究」
山本真衣先生「左室拡張不全における腸管IL-22産生の役割」
【森川先生からのコメント】
認知症の病態については様々な研究がされていますが、早期の認知機能低下に着目した研究は少ないです。久留米大学で引き継がれている田主丸コホート研究では一般住民を対象に認知機能検査を行っており、早期の認知機能低下を検出することが可能です。またそこに睡眠や摂食、また過敏性大腸炎とも関連するオレキシンというマーカーが記憶力や認知機能とも関与することが分かってきており、早期認知機能低下とも関係するかは興味深いところです。
今回の内村助成金を使わせて頂き、今後発展するような意義ある研究にしたいと思います。
【阪上先生からのコメント】
血清肝細胞増殖因子(HGF)はインスリン抵抗性やメタボリック症候群に関連していることが報告されていますが、一方で血管新生作用や免疫応答調節作用を有し、様々な疾患の治療薬として期待されるなど注目を集めています。今回身体活動量とHGFの関連に着目し、田主丸検診受診者を対象に研究を進めています。
まだまだわからないことが沢山ありますが、5月にある研究発表に向けて頑張ります。
【山本先生からのコメント】
心不全の大きな要因である拡張不全の発症機序は不明な点が多く、有効な治療法もありません。本課題ではIL-22が拡張不全の原因となる可能性とIL-22産生臓器としての腸管の役割に着目しています。
5月にあるダイバーシティ・インクルージョンDay (DI Day)での研究発表に向けて、研究を充実させていきたいと思います。
森川渚先生、阪上暁子先生、山本真衣先生、おめでとうございます!