業績2020.12.24
2020年4月に甲斐久史先生がHypertension Researchに発表したACE2/RAS阻害薬/COVID-19に関する総説が、12月23日現在、3万3千件を越すアクセスを記録しました!甲斐先生おめでとうございます!<概要>
COVID-19感染拡大とともに、ACE阻害薬やARBがCOVID-19の罹患率と重症化を増悪するのではないかという懸念が拡がりました。これらの薬剤がCOVID-19の原因ウイルスSARS-CoV-2の受容体ACE2の発現を増加した動物実験があるためです。逆に、ACE2は種々の心臓・血管・腎臓さらには肺の疾患モデルに保護的に働くことが知られており、ARBがSARS感染モデルの肺障害を抑制したというデータもあります。2020年2~3月、国内外の循環器・高血圧関連学会は、心血管疾患および高血圧症の患者、特に高リスク患者へのARBおよびACE阻害薬の継続投与を推奨する声明を出しました。本総説は、いち早く、これらの声明の妥当性を、幅広い基礎研究・臨床研究に基づき検証したものです。
原文:https://www.nature.com/articles/s41440-020-0455-8
Hypertension Research
Interactions of Coronaviruses with ACE 2, Angiotensin II, and RAS Inhibitors –Lessons from Available Evidence and Insights into COVID-19–