CLINICAL診療
循環器病センター外来
◎施設概要
循環器病センター外来では、心臓の病気(胸痛、脈の乱れ、心電図異常など)、生活習慣病(血圧・血糖・コレステロールの異常など)、血管の病気(動脈硬化、動脈瘤、静脈瘤など)等が対象となり、年間約22,000人の受診があります。
また、同センターでは「人間ドック」の受付も行っています。
◎特徴
心臓・血管内科(毎日)、心臓・血管外科(火曜日と木曜日の午前)、小児科(金曜日の午後)、環境医学(月曜日の午後)が合同で集学的外来治療にあたっています。
内科系外来では重症心不全、虚血性心疾患、不整脈、難治性高血圧、肺高血圧症、血管新生といった各種循環器疾患を対象とした外来を設けております。
事前にかかりつけ医より「紹介予約センター」もしくは「循環器病センター」へのご連絡を頂ければ、検査を含めた受診日時や適切な担当医の決定も行うことができ、スムーズな外来受診をご提供することが可能となります。
また、冠動脈CT(毎日午後)や心筋シンチ(月曜日と水曜日の午前)、運動負荷試験(毎日午前)、24時間ホルタ―心電図(毎日)、24時間血圧計(毎日)などの検査予約に関しても学外からの電話予約が可能となっておりますので、お気軽にご連絡下さい。
何かご不明な点やご質問ございましたら、お気軽にお電話などにてお尋ねください。
お問い合わせ
tel / (0942)31-7628 fax / (0942)31-7706
心臓・血管内科病棟
◎施設概要
久留米大学心臓・血管内科において、主に活動の拠点となる病棟、それが東西11階病棟です。なかでも東病棟は重症者、急性期患者を主に担当しています。病棟スタッフを合わせて総勢15名以上の指導医が在籍し、熱意をもって初期研修医及び専攻医の教育・指導を行いながら日々の診療にあたっています。
大学病院では症例数が少ない、手技があまりできないと思っていませんか?当科では市中病院に負けないくらいの症例数を誇っており、手技を行なう機会も多いです。
◎特徴
病床数は49床ですが、入院患者数は年々増加しており、東病棟では年間1400名になります。症例は循環器分野の多岐にわたり、虚血性心疾患、不整脈、心不全、心筋症、肺高血圧症、弁膜症、大血管・末梢血管疾患を初めとして、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病や脳卒中、失神等々にいたるまで全身の心・血管病をカバーしています。
スタンダードな治療から、脂肪組織由来幹細胞を用いた血管新生療法や経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)、慢性肺動脈血栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)、心房細動に対する冷凍焼灼術(クライオアブレーション)や、リードレスペースメーカ植え込み術なども行っています。また当院は植込み型人工心臓の手術認定施設であり、心移植を前提とした重症心不全症例も多く診療しており、重症難治症例、希有な症例も数多く入院してくるため、循環器疾患で経験できないものはないといっても過言ではありません。特に福本義弘主任教授は肺高血圧症を専門にされており、普段あまり目にすることのない肺循環疾患を学ぶ機会は九州の中で最も多い施設だと考えます。
当科では豊富な教育スタッフ数を誇っており、伝統的に濃密な指導体制を取っています。病棟ではチーム制を取り、各指導医や各専門グループが常にサポートし、ディスカッションしながら遅滞なく治療方針を決定していきます。また、専攻医に対しての教育に積極的に取り組んでおり、循環器系検査や疾患のレクチャー、トレーニング及び支援医師(メンター)による面談を行い、行動目標の設定、達成度の確認、指導医・スタッフへの橋渡しを行っています。
当科の特徴として、他大学出身者、帰学者に対しても分け隔てなく接することをモットーとしています。実際、地元の他大学出身者やレジデント終了後に入局を決めてくれた医師の割合が増えてきています。
また、結婚した女性医師が働きやすいように職場環境にも気遣っています。そして何より皆が熱い志を持ってやる気に満ちており、明るく、雰囲気の良い職場です。ともにスペシャリストを目指しませんか。
心臓リハビリ病棟
(西11階混合病棟)
◎施設概要
病棟本館西11階に心臓リハビリテーション機能訓練室を備えた心臓リハビリテーション病棟があります。
当科では開講以来、急性心筋梗塞や心臓手術後の心臓リハビリテーションによる治療を積極的に行い、患者さん皆様の早期離床と身体機能回復に努めています。
さらに重症下肢虚血への血管新生療法も行っています。
◎特徴
久留米大学の心臓リハビリテーション
古くは心筋梗塞患者に対する運動療法は左室リモデリングを助長すると考えられていた1956年当時、日本内科学会において久留米大学第三内科(現在の心臓・血管内科)の木村登初代教授が心筋梗塞後急性期を過ぎた患者に対する積極的運動療法と食事療法などを包括したリハビリテーションの重要性を述べられた事に始まります。
1982年には二代目教授である戸嶋裕徳先生が当時としては画期的な心筋梗塞4週間リハビリテーションプログラムを作成されました。
そして現在に至る長年の間、心臓・血管内科はより良い心臓リハビリテーションの探求と提供を行っています。
重症心血管病と術後の回復をサポートします
心臓弁置換術、冠動脈バイパス術などの心臓手術症例、大動脈瘤、大動脈解離に対する大血管手術症例、また高度救命救急センターで急性期治療を経た急性心筋梗塞リハビリテーションも行います。
心臓リハビリテーションは身体機能の回復だけでなく、QOL(生活の質)の向上や再発予防も目標としています。
病棟には広々とした心臓リハビリテーション機能訓練室を設けており、有酸素運動を行うための自転車エルゴメータなど充実した最新機器を備えています。
高度救命救急センター・CCU
◎施設概要
久留米大学病院高度救命救急センターは、1981年6月1日に開設されました。
1994年には、九州ではじめて3次救急としての高度救命救急センターの認可を受け、1997年3月には災害拠点病院としてヘリポートが設置され、2002年2月よりドクターヘリの運用が始まりました。
高度救命救急センターとは、事故や転落などの高エネルギーによる多発外傷、急性心筋梗塞、脳血管障害、重症敗血症等により生命の危機に瀕した重症の患者、心肺停止を来した患者などを、24時間、365日、受け入れて治療するという、従来の救命センターの診療に加えて、広範囲熱傷、指肢切断、急性薬物中毒などの特殊病態にも対応し得る施設です。
◎特徴
CCUとは
我々は高度救命救急センター内において、冠動脈疾患、重症心不全、致死性不整脈、大動脈疾患、肺動脈血栓塞栓症、心筋炎など、あらゆる循環器救急疾患に24時間対応できる心血管集中治療病棟(CCU:cardiovascular care unit)として診療にあたっています。
スタッフ構成は当心臓・血管内科の循環器内科医が6名(救急専門医2名を含む)、当科の後期研修医がローテートの一貫として数名(4ヶ月間)、前期臨床研修医数名(2ヶ月間)となっています。
CCUでの診療
主に近隣施設からの紹介や救急隊からの直入症例も増加傾向にあり、ドクターヘリ、ドクターカーによる患者搬送も行っています。
24時間体制で緊急心臓カテーテル検査・治療、大動脈内バルーンパンピングや経皮的心肺補助装置といったデバイスの導入など行っており、大動脈解離など緊急手術が必要な症例につきましても心臓血管外科とも緊密に連携し、いつでも受け入れ可能な体制をとっております。
当センターには、CCU以外に救急専門医、集中治療専門医を有するICUを始め、外科、脳神経外科、整形外科、消化器内科のエキスパート、臨床工学士、リハビリ療養士、薬剤師が常駐しており、各専門家による全身管理、基礎疾患や合併症の治療、人工呼吸器、血液ろ過といった、各種治療やデバイスの導入管理に加え、近年積極的なリハビリテーション、理学療法の導入にも注力しており、急性期の高度な集中治療から慢性期に円滑につながるよう包括的で質の高い医療の提供をめざしています。
また、比較的軽症な患者についてもご相談頂ける体制をとっており、心臓・血管内科病棟や関連病院と連携して、患者の病態に応じて適切な精査、加療ができるよう心がけております。
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