学生・研修医の方へ

研修プログラム

医学生プログラム

臨床実習前OSCEに続き、臨床実習後OSCEも数年後に公的化されます。研修医になってから医師の研鑽を始める従来の医学教育から、学生のうちから医師としての研鑽が求められる時代となっています。また、研修医制度により卒後はいろいろな病院へ羽ばたく学生に、いかに実習で医師としての資質、態度、技能、知識等を身につけさせるかは重要な課題です。当科では、新モデルコアカリキュラムに則り研修カリキュラムを組んでいます。2週間の実習中は常に初期研修医とともに行動してもらいます。身近に、数年後の自身の姿である研修医と行動をともにすることにより、医師としての研鑽を共有し、研修医とともに共育していきます。日々の疑問は常にメモをするように指導しています。その日の疑問をその日に解決することを目標とし、学生および教育主任が共有するノートアプリに共有します。解決できない疑問は班のメンバーで協力して調べたり質問し、臨床実習においても協同学習を行なっていきます。自分の成長と班員の成長の二つに、しっかりと責任を持つように指導し、研修医になった瞬間から自立し、成長できる教育体制を日々模索しつづけます。

初期研修プログラム

プロフェッショナリズム、総合的に患者・生活者をみる姿勢、生涯にわたって共に学ぶ姿勢、科学的探求、専門知識に基付いた問題解決能力、情報・科学技術を活かす能力、患者ケアのための診療技能、コミュニケーション能力、多職種連携能力、社会における医療の役割の理解。これらの医師としての基本的な資質・能力は学生のうちから身につけるべきものとして、モデルコアカリキュラムに明示されています。しかし、残念ながら多くの研修医がまだまだこれからの状態で研修医として働き出します。当科では、豊富なマンパワーのもと、直接の指導医、専門医グループによる指導、毎日のカンファランス、週1の教授回診、豊富な多職種カンファなどで徹底的に医師としての基本的な資質・能力を鍛えます。研修医ひとりひとりに学生が付き添い、教える責任を持たせることで本人の成長を促します。同様に屋根瓦式の教育体制で専攻医とともに研鑽し、共に学ぶ、共に育つ環境を用意しています。このように大学病院ならではの多面的、多角的な指導介入と多職種との連携により、地域で活躍できる医師づくりを目指しています。

グループ診療体制、
指導医による屋根瓦式の指導

病棟診療ではグループ診療体制をとり、初期研修医は、複数名の後期研修医、指導医による手厚い指導のもと診療を行います。さらに臨床専門グループが最新のトピックスやエビデンスに基づく診療をサポートします。また若手専門医によるランチタイムレクチャーも定期開催し、たとえ将来循環器専門医とならない研修医の方でも役立つ指導を目指しています。

プライマリーケアから
重症心血管病、救急疾患、
心臓リハビリテーションまで
幅広い疾患群を経験

主な疾患群は、虚血性心疾患、不整脈、心臓弁膜症、大動脈疾患、末梢血管疾患、心筋症、重症心不全、成人先天性心疾患、脳梗塞などですが、これらの疾患の背景となる高血圧や脂質異常症などの生活習慣病から、慢性期の心臓リハビリテーションや心不全の緩和ケアまで多岐にわたる病態を経験することができます。丁寧な病歴聴取、診察、問題点の抽出、鑑別疾患、検査・治療法の選択など臨床診療の基礎を習得することができます。また、循環器疾患に特徴的な急な病態の変化など急性期にも適切に対応できる対応力を身につけることを目指します。

大学病院ならではの連携

多様な専門科とシームレスな連携が取れるのも大学病院の強みです。多くの人脈を形成することが可能です。また、多職種との連携を重視し、地域連携を通して社会における医療の役割を理解するとともに、地域で活躍できる医師を育成します。

多様な手技の習得

中心静脈確保、気管内挿管、胸水穿刺、電気的除細動などの一般的な手技の習得だけでなく、心臓エコー検査、心臓カテーテル検査やペースメーカー植え込み術、アブレーション治療などの循環器の専門的な検査にも積極的に経験することを奨励しています。専門医から血管穿刺や止血、縫合などの基本手技を学びます。大学病院ならではのスキルシミュレーションラボと連携し、多様なシミュレーターを用いた診察、手技の練習も随時行います。

学会活動サポート

臨床研究のみならず、基礎研究や疫学研究など、多岐にわたる研究活動を行なっている大学病院だからこその多面的なサポートが可能です。生涯にわたって共に学ぶ姿勢、科学的探求、専門知識に基付いた問題解決能力、情報・科学技術を活かす能力を育みます。

専攻医プログラム

我々の教育理念は「共育」です。指導医と専攻医が切磋琢磨し、お互いに成長し合うことを目標とし、責任感ある医師の育成、社会に貢献する医師の育成に取り組んでいます。最初の1年間は7ヶ月間の病棟研修、4ヶ月間のCCU研修、1ヶ月間のカテ専属研修を行います。卒後4年目以降は関連病院に研修の場を変え、最前線で実臨床をしっかりと経験してもらいます。卒後7年目を目安に大学にもどり、臨床研究や基礎研究に取り組み、医学博士の取得を目指します。取得できる資格、専門医は内科専門医、循環器専門医、総合内科専門医、高血圧専門医、不整脈専門医、救急専門医、インターベンション認定医・指導医、ICD/CRT認定医、心臓リハビリテーション指導士、人間ドック認定医など、多岐にわたります。卒後3年目の1年間における診療実績を簡単にご紹介します。おおよその受け持ち患者数は年間で100人前後となります。カテ件数は主術者として50例程度経験することが可能です。週1で外勤病院、週4が病院勤務となります。土日は完全に休みであり、休日対応は主治医制ではなく完全当直医対応となり、しっかりと休暇をとることが可能です。長期休暇として年間最大2週間の長期休暇を取得可能です。大学当直は月2-3回程度で、働き方改革に則り、当直翌日は原則休みとなります。介護や育児、障害等の特別な配慮が必要な場合は、豊富なマンパワーでカバー可能ですので心配はいりません。院内院外ともに3分の1が女性医師であり、また久留米大学以外の卒業の先生も多数在籍しており非常に働きやすい環境を自負しています。他にも様々なサポート体制を構築しており一部を下記に紹介します。久留米大学心臓・血管内科は伝統的に教育に熱心な医局です。ぜひ一度見学にいらしてください。

メンターによるサポート

卒後3年目は各専攻医に1名の研修管理責任者(メンター)を専任し教育支援を行います。メンターは1ヶ月に一度面談を行い、毎回循環器専門医研修カリキュラムに沿った目標設定およびそれを達成するための行動目標設定を細かくサポートします。さらに達成評価項目を明示しており、各項目の自己評価点と指導医評価点を毎月記録し、まんべんなく研修できるようにサポートします。毎月の面談の記録を行い、指導医と共有し、効率ある研修をサポートします。

講義によるサポート

毎週各分野のエキスパートによる勉強会を開催し、知識の補充やupdateをサポートします。いずれも専攻医対象にできるだけわかり易く、エッセンスを抽出しています。また、それらの講義スライドは電子カルテにリンクし、いつでも閲覧できるようにし、研修をサポートします。

手技に対するサポート

中心静脈確保、気管内挿管、胸水穿刺、電気的除細動などの一般的な手技の習得だけでなく、心臓エコー検査、心臓カテーテル検査やペースメーカー植え込み術、アブレーション治療などを習得します。専門医から血管穿刺や止血、縫合などの基本手技を学びます。心エコーやカテーテル検査は独自のカリキュラムを作成し、必ず習得できるようなサポート体制を整えています。特にカテーテル手技に関しては、1ヶ月間の専属期間を設け、短期間に集中して手技を習得できる環境をつくっています。

学会活動サポート

毎月クリニカルリサーチカンファランスを行い、学会形式で興味ある症例や疑問点について指導医とともにまとめたものを発表します。学会さながらの質疑応答やスライドづくりの練習を数多くこなし、修練した後に実際に学会に発表していただきます。

内科専門医取得サポート

J-OSLERに必要な症例を各内科で協力し、担当医として受け持つことをサポートします。各専攻医に指導医がひとりひとりつき、膨大な症例登録をサポートします。JMECC講習は優先的に受講できる体制を整えています。

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